COLUMN

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イラストレーターのビジネス知識

2020.05.26

著作権のことをもっと知ろう 第4回

Q「包括的な利用許諾」は宣伝・告知目的のほかに、実際どの範囲にまで及ぶのでしょうか。
A「包括的」という意味が字義どおりであるかがまず問題でしょう
「包括的」が字義どおりの意味であれば、範囲に制限がないことになり、作品の価値を毀損しない限りはいかなる目的のためにでも利用できることになります。また、目的に限らず、利用方法、期間、地域、媒体などにも制限がないことになります。学校案内のパンフレットに使う契約のつもりでいたのに、最寄駅の看板広告に使われていたとか、校舎の壁面全体に大きく引き延ばされて掲示されていたなどのトラブル例があります。
このようなトラブルを避けるためには、包括契約を避け、利用目的・方法・媒体・期間・地域などを特定し、「甲(依頼主)が本契約に定める利用範囲以外に本イラストレーションを使用する場合、あらかじめ乙(イラストレーター)と協議したうえで実施する」などの条項を設けておく必要があるでしょう。なお、著作権法では、著作権者が他人に許諾する場合を「利用許諾」(63条)、個人的・家庭内などで使用することを目的とする場合は「私的使用」(30条)として、「利用」と「使用」を区別しています。

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