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2012.01.12

著作権委員会の2011年を振り返る

こんにちは、著作権委員会です。

震災のあった2011年、イラストレーターの仕事にも少なからず影響の表れた年ではなかったかと思います。委員会活動では出版の電子化問題に振り回されて終わった、そんな1年を振り返ってみます。


美著連定例の会議に出席

毎月行われている美著連(日本美術著作権連合)理事会ではTISを含む美術関連7団体の著作権委員が集まり、各団体より寄せられた著作権に関する諸問題について会議しています。内容は毎回議事録として事務局に保存しています。

昨年は特に電子書籍に関する報告とガイドライン作りに終始した一年でしたが、現状はいまだ流動的です。今年も出版関連のニュースを注視していく一年になりそうです。


研究会・見学会参加

○日本写真家協会主催の著作権研究会に参加。

議題は「電子書籍を取り巻く環境と雑誌協会ガイドラインについて」。ネット利用状況の変化から今後の展望など。

○国立国会図書館の電子図書館事業を見学(美著連)。


情報通信の発展に対応し、国立国会図書館は主にインターネット上のウェブサイトを通じた電子図書館機能拡充を模索し始めています。データ提供サービスの他に、歴史的な貴重書の画像を公開するなどのコンテンツが公開されています。この日は貴重書のスキャニング作業を見学。


国会図書館が進めている書籍の資料デジタル化はテキストデータのみの複写で、表紙、カバー、帯、箱などが遺棄されているのが現状です。美著連としては完全な形で保存されなければ出版文化の足跡が後世に伝承されないと、外装を含めた書籍の保存を要望しています。


TIS主催著作権勉強会開催

著作権に関わる疑問、要望、電子書籍についてなどTIS会員にアンケートを募り、それを議題に弁護士さんを招き勉強会を開きました。会員の座談会ではイラストレーターの現場からリアルな声を聞くことができ、多少なりとも現在の仕事の実態を把握することができ、有意義な会でした。

勉強会で話し合われた内容は後ほど文書にまとめて会員にお送りします。

そんな著作権委員会の1年でした。今年は随時、最新ニュースをお届けしていくよう努めます。よろしくお願いいたします。

著作権委員長 影山