COLUMN

イラストレーションレシピ

2013.03.07

Chef. 森英二郎- Mori Eijiro

Osaka on my mind
オオサカ オン マイ マインド

CDのジャケット&ポスター
364mmx241mm

 

材料

シナベニア(6mm厚両面使用)透明水彩絵の具(ホルペイン)

和紙(奉書紙)薄美濃紙(刷り返し用)
トレーシングペーパー(トチマン厚口)
サンドペーパー(320番)
水性ボンド

道具
彫刻刀(切り出し、丸刀、平刀、三角刀)
バレン(竹皮が破れたら自分で包み直す)
ハケ(赤、青、黄、スミ系の4種類)
布きれ(水で濡らし、板の下の四隅に置いてすべり止めにする)
あて紙(刷る時に和紙の上にあて、バレンのすべりをよくしたり、和紙を保護する)
ボール紙(刷る和紙を湿らしたり、乾かしたりする時に使う)
運び用の筆(普通の水彩筆を使っている。絵の具を版木にチョン、チョンと付ける時に使う)
砥石(切れ味が鈍くなった彫刻刀を研ぐ)

下ごしらえ

1.シナベニアに水性ボンドを水で3倍ぐらいにうすめたものを塗って、乾いたらサンドペーパーで磨く。それから下絵を写す前にうすい色を塗っておくと彫り跡がみやすくなる。

2.刷る数時間前に水で湿らしたボール紙に用紙をはさんで湿らしておくと、絵の具のつきもよく、紙の伸び縮みがなく色のズレがおきない。

3.版木の右下角に「かぎ見当」左手前に「引きつけ見当」を彫る。それぞれの版の同じ位置に紙を置く目印で絵がずれないようにする。


作り方

1.描くものをトレーシングペーパーに写し、裏返しにしてカーボン紙をはさんで版木に絵を転写する。

2.絵の具の付く部分を残すように彫っていく。

3.彫りあがったらスミで薄い和紙に刷り、色版用の版下(刷り返し)を作る。この時見当も一緒に刷る。今回の絵の場合は6版6色。

4.刷り返しをウラ返して各色の版木にのりで貼る。乾いたら、透けて見える絵の色を付けたい所に色鉛筆で色分けをしていく。

5.色をつけたい所を残して、あとはただひたすら版木を彫っていく。

6.全部彫りあがったら、色のうすい版から順に、ただひたすら刷りを重ねていきます。

7.色版を全部刷ったものを見て、スミ版の必要のない部分を削り取ってしまいます。

8.全部刷り終ったら乾いたボール紙にはさんでブロック等の重しを載せて乾かします。

















ひとくちメモ
一枚の絵を作るのに、絵を描く、彫る、刷る、というちがう作業をするので飽きることはありません。
 
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